1巻
「旧版」
1995年、横浜──。
出雲会支部・年少組リーダー、久保田誠人。シマを二分する東条組との水面下の諍いの中、組の統括と薬の取り引きに、飄々と流れる日常。だが、謎のドラッグ『W・A』を巡り、彼の未来を嵐のように揺さぶる…。
久保田、十七年目のプロローグ。
「新装版」
「猫を、拾った」
一九九五年、横浜。出雲会支部・年少組組長、久保田誠人。シマを二分する東条組との諍いなどに巻き込まれながらも、彼は変わらず飄々と毎日を送っていた。同じ頃、街では謎のドラッグ「W・A」の名前が囁かれていた。そして連続して起こる“獣化”した遺体の発見。漂い始める不穏な空気の中、久保田は一人の猫を拾う。
2巻
「旧版」
久保田が組織を脱会し、路上で拾った時任と暮らし始めて一年──。
記憶を持たない時任は、右手に秘められた 過去の鍵となるドラッグ『W・A』を追う。警察とヤクザとの三つ巴の追跡の中、久保田が出会った家出中の少女を巡り、新たな事件に、巻き込まれていくが…。
「新装版」
久保田が組織を脱会し、路上で拾った時任と暮らし始めて一年。
時任は自らの失くした記憶を取り戻し、右手に秘められた謎を解き明かすためにドラッグ「W・A」を追う決意をしていた。
そんな中、久保田はある家出中の少女に出会う。少女の絶望の影には「W・A」の存在。警察が、ヤクザが、「W・A」を追跡する。新たに巻き起こる事件の中で、久保田と時任が進む道は―?
3巻
「旧版」
人が獣化し死に至る謎のドラッグ『W・A』。
その手懸りとなる新たな犠牲者は、“獣”を崇拝する宗教団体『邂幸の牙』の幹部だった。教団と『W・A』の関係を探る久保田と時任。その二人に、新聞記者の滝沢と名乗る男が、教団内部の調査協力を依頼してきた!!久保田達は本部正面から乗り込むが…!?
「新装版」
新たに発見された獣化された遺体。その身元は、“獣”を崇拝する宗教団体『邂幸の牙』の幹部だった。
教団と「W・A」の関係を探るため、内部に潜入する久保田と時任に、新聞記者の滝沢と名乗る男が接触する。久保田たちに教団内部の調査協力を依頼してきた滝沢は、『邂幸の牙』の幹部代表・三ツ橋佳代と浅からぬ因縁があるようで―。
4巻
「旧版」
「ウチに帰って来ないでもらえる?」
突然、久保田から遠ざけられた時任。訳も分からず憤る時任に、思わぬ情報が飛び込んでくる。久保田はある殺人事件の容疑者として、警察に連行されたというのだ!!
時任は救出の手立てを探し奔走するが、その事件の裏には『W・A』の存在が―。
「新装版」
殺した男、殺された女。そこに“お届け物”を持った久保田が現れる。男は逃げ、殺人事件の容疑者として警察に身柄を拘束された久保田。周りに迷惑をかけないよう、周到に行動した久保田だったが、理由も聞かされずに遠ざけられた時任は怒りを感じる。
複雑に絡む事件の裏には「W・A」の存在が―。
5巻
「旧版」
路地裏で拾った少年と暮らし始めた久保田。人慣れぬ猫のような怯えと威嚇の眼差しが、久保田の無感動で無色な世界を変えていく…。記憶を無くした少年に「時任」と名づけた瞬間、久保田は生まれて初めての執着を知る。
久保田と時任、出逢いのストーリー。『W・A』はここから始まった!
「新装版」
路地裏で気を失った青年を拾った久保田。目を覚ました後も敵意を剥き出しにして一向に心を開かない青年だったが、隣の部屋に住む小学生の男の子の協力により、共同生活は形になっていった。
しかし“時任”と名付けたその青年の右手は、「W・A」の副作用によく似た獣化をしていて―。
6巻
「旧版」
時任が拉致された─!
謎のドラッグ『W・A』を巡り、出雲会が動いた。時任の足取りを追う久保田は、横浜港沖のタンカーに監禁されたことを突き止める。暗い海の上で、時任ただ一人のために、久保田が放つ銃声の数だけ命が消えていく。戦慄の夜が更けようとしていた──…。
「新装版」
「W・A」を出雲会の真田は久保田に目を付け、ついに時任にたどり着く。真田は現在の年少組を使って時任を拉致。出雲会を襲撃し、時任が横浜港沖のタンカーに監禁されているという情報を得た久保田は、単身で船内へと乗り込む。
銃声を響かせて血に濡れながら、突き進む久保田を待ち受けるのは―?
久保田「W・Aの所のカギかっこが変わっているねぇ」
時任「地味だけど、こういう違いってあるんだな」
久保田「それとお前の事、青年って書いてくれたのは新装版5巻だけだよ」
時任「…他は少年かよ」
久保田「後は猫だね」
時任「なんで、みんな同じこと言うんだよ!?」
久保田(まぁ、猫しかないよね…)
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