ホップ「このSSはツイッタ上で挙げた子供化ネタをSSに起こしたものです」
バクギル「なお小ネタとちょっと違う所や無理のある設定に曖昧な時間軸なのでご了承ください」
ベク「上記の事を承知出来たら閲覧を」
GF子供化SS番外編2「メッセージ」
エクシゲイザーと和解し、少し経った頃の話。ドレッドロックはギャラクシーコンボイに何かプレゼントを贈りたいと思っていた。
「副司令、コビー達が言っていた通り花を贈ったらどうですか?」
「うん。でも工作そんなにできない…」
「大丈夫ですって。僕も手伝いますから」
「あ、有難う」
不安そうだったドレッドロックの表情も明るくなり、バックギルドはひとまず安心した。
―バックギルドの私室。以前作った鍵同様、ここで話し合いを始めた。なおギャラクシーコンボイに内緒で作りたい、ということもありバドは叫ぶことはなかった。
「そうね…花には花言葉って言うのがあって贈った花でこめられたメッセージが分かるの」
「そうなんだ。えーとね言葉は…」
ローリの提案に頷けば、ドレッドロックはその言葉が当てはまる花を探し始め、皆で話し合った。が、この会話をライガージャックに聞かれたのがドレッドロックにとって悲しい出来事になってしまうのであった。
ギャラクシーコンボイが帰ってくると分かるとドレッドロックはオペレータールームでしっかり待機していた。
「おかえりなさい」
「ただいま」
最近元気よく出迎えるようになり、ギャラクシーコンボイも安堵の表情を浮かべている。ひょいといつものように抱き上げれば笑ってくれる。が、ベクタープライムのオーラが怖い。彼が小さくなってからかなり溺愛しているのだ。下手に泣かすことがあれば、容赦なくベクターソードで叩き斬る勢いなのだから全員ヒヤヒヤしている。
「あの…ベクタープライム?」
「どうしたんだい?」
「ベクタープライムは総司令官の事が嫌いなのですか?」
突然の質問に固まってしまうベクタープライム。さっきまでの笑顔が嘘のようにドレッドロックは泣きそうな表情だった。
「いつも総司令官の事怒鳴っていますし…ふえ…」
「あ、いや、その…」
時すでに遅し。ドレッドロックはギャラクシーコンボイに抱き着いたまま泣き出してしまった。流石のベクタープライムも幼児にはかなわず、どうにか泣き止ませようと必死になった。その様子を見て、ルーシーは
「泣く子と地頭には勝てないわね」
と、冷静に突っ込んだ。なお、ドレッドロックは結局泣き疲れて寝てしまったので、その場はどうにか収まったがベクタープライムは一時的に石化して落ち込んでいた。それからというもの、このジジ馬鹿は少し丸くなったとかならないとか。
「えーと、このパーツはここで…」
あの日、花言葉を調べてドレッドロックは感謝の意味を持っている花にすることにして、調べて話し合った結果、カンパニュラに決まった。特に何かギミックをつけるわけではなく、純粋に模造花を贈ることもあり、作ること自体はスムーズに進んだ。が、問題は土台に付けるプレートのメッセージ。何か一言添えたいのだが、これが難しいのであった。
「後はプレートを付けるだけですね」
「でも、メッセージが浮かばなくて…」
長くても収まらず、短くても伝わらず…ドレッドロックはどうしようか悩んでいた。伝えたいことはいっぱいあるのだが、それ故に悩んでいる。
「うーん…」
「副司令、総司令官の事をどう思っていますか?」
「えーと…大好きだし、尊敬できて、誇りに思っている」
「その3つの中で1番重要だと思うことを書いたらどうですか?」
バックギルドの提案にドレッドロックは賛成した。
「できた…このプレートを貼りつけて完成」
「こっちはラッピング用の箱です。花をしまいますね」
「バックギルド、本当にありがとう」
改めて小さい上司に礼を言われてバックギルドはどこか照れくさく感じた。完成したのでドレッドロックはギャラクシーコンボイに明日渡すことをさっそく伝えていたが、その様子が何とも微笑ましく、モニター越しのギャラクシーコンボイも笑みをこぼしていた。
翌日。オペレータールームでいつも通りギャラクシーコンボイの帰りを待っているドレッドロックだが、贈り物を渡すためにそわそわしていた。
「副司令、そろそろですね」
「う、うん…あ、帰ってきた…」
ギャラクシーコンボイの姿を見た途端、嬉しそうに駆け付けた。その手には渡すべき贈り物があった。
「お、おかえりなさい」
「ただいま」
「そ、総司令官…これ…」
顔真っ赤にしながら渡そうとするが、ライガージャックは空気を読まず、
「カンパニュラって花できたんだ?総司令官のために頑張ったもんなー…あれ?」
ギャラクシーコンボイに贈り物を渡そうとしていた手は止まり、バイザーの奥の瞳には涙をためていた。
「なん…で、言っちゃう‥の?」
あまりの事にショックで箱を落としてしまい、ドレッドロックはその場で泣き出してしまった。ギャラクシーコンボイは落とした箱を拾い、彼を抱き上げてから後は任せてほしいと伝えてオペレータールームを後にした。そして、ライガージャックの後ろには怒りのオーラむき出しのベクタープライムが剣を構えていた。
「覚悟はできているか…」
「え、あの、いやあああ!お仕置きは辞めてええええええええ!!」
「問答無用!」
ベクタープライムは嫌がるライガージャックを引きずり、外へ出た。そしてライガージャックの叫びが基地にまで響いていたのと同時に怒り狂ったベクタープライムの叫びも半端なかったため、一時的に聴覚がおかしくなったバックギルドたちであった。
その一方でギャラクシーコンボイは湖のほとりにいた。だがドレッドロックは泣き続けていた。
「開けてもいいかな?」
「はい…」
落とした衝撃で箱は痛んでいたが中の花は無事だった。箱の裏を見ていると緩衝材が入っており、バックギルドの計らいだろう。花は淡い紫色でどこか気品を感じた。小さいプレートには花の名前と意味が、そして少し大きなプレートには
貴方を誇りに思っています
と、書かれていた。
「ありがとう、良い花だね」
「ぐす…小さくなって忙しくなっているのに一緒にいる時間を作って、それから…総司令官だけはいつも僕の事を分かってくれたのは嬉しくて…どんな扱いを受けても辛くても頑張れたのは総司令官のおかげです…だから…」
「この花とメッセージで君の気持ち、私にも伝わった」
「え?」
「ひとまず私の膝上に座るんだ。そうすれば花の気持ちはもっと伝わるし、いつものように膝上に座って甘えてくれる君と一緒にいたいからね」
頭を撫でてくれる手は優しく、またぬくもりを感じたのか、ドレッドロックは泣きながらギャラクシーコンボイに抱き着いたが、そのまま寝てしまった。それを見計らい、ギャラクシーコンボイは隠れていたベクタープライムに声をかけた。
「可愛そうに、ずっと秘密にしていたことを明かされてしまって傷ついただろうに…。花は私が持とう」
「すまない。そっちの仕事は終わったみたいだろうから私もこれから基地へ戻る」
「それもそうだな。そうだ、私もドレッドロックと一緒に寝た…」
とぼやけば、ドレッドロックは寝言で総司令官と呟いていたので、急に落ち込むベクタープライムだった。
「総司令官、ドレッドロックは…あ」
「寝ちゃいましたね」
いつも通り、ギャラクシーコンボイに甘えて辛いときは泣きついてそのまま寝たのだと分かると、エクシゲイザーは
「元気になれー」
と頭をなで始めた。なおベクタープライムはジジ馬鹿だと言っても、ボコボコにする相手は選ぶくらいの判断力はあるのであしからず。また、この日以降ギャラクシーコンボイの机の上にはこの模造花が飾られており、ドレッドロックは非常に喜んでいた。
おまけ
ライ「カイザーソードって何?自前の剣どこ行った?」
ガド「お前は少し反省しろ」
ファング「空気を読め」
ライブ「呆れたね」
ニトロ「常識的に考えて黙るものだぞ」
ソニ「軽率だなー」
ベク「お前が言うなああああああ!あんな幼子を泣かす馬鹿どもは私が成敗してくれるわああああああ!」
ソニ「ぎゃあああ!いやああああああ!!」
後書き
贈り物ネタです。感謝の意味を持っている花で綺麗だと思ったのがカンパニュラという花だったので、それを選びました。ただ一言メッセージ添える所は悩みました。ちびドレはベク様の気遣いは嬉しいけど怒るときは半端ないオーラむき出しで怖がっていますし、総司令官に厳しいのが辛いのです。
マイ伝司令官は子供司令官でドレッドロックはちびドレの愛称で通していきます。ちびドレって何かゴロ良くて…。
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