マイ伝子供化SS・原案みたいなもの

 没案を大雑把に書いてみました。こっちは本編通り、メガトロン&スタスクはいません。



 子供化SS原案「願い」
 ユニクロンとの戦いが終わり、1か月。コンボイも怪我は治っていたが、まだ表情は暗かった。そんな日々に起きた事件…。
 「司令官、ただいま戻りました」
 「ホットロッド、ご苦労だったね。で、これが…」
 シルバーボルトが復興作業しているときに感じた気配の正体…回収したのは仰々しい台座とどこか安らぎを感じさせる像があった。
 「データベースにこれと似たものが載っていました。それによると、願いをかなえるらしいです。大昔の大戦に作られましたが、封印されていた理由については抹消されています。おそらくは…」
 (願い…)
 ステッパーの説明を聞いていたが、今のコンボイは願いの言葉のみ引っかかってしまい、半分以上聞いていなかった。
 「そんなもの封印するのは尤もだが、記録に抹消しなければならない理由はほかにあるという事じゃないのか?」
 「副司令…それは私も思いまして、探してみましたが何分古いデータなので修復に手間取っているんです」
 「それもそうか…見るからに古いですかね、司令官」
 「え…ああ、そうだな」
 ジェットファイヤーに話を振られて、我に返るもまだ上の空だった。それに気づいてか、ジェットファイヤー。
 「司令官、後の事は俺とホットロッド達で何とかしますから休んでください」
 「す、すまない…」
 後は頼むと言って、コンボイは退室した。その背中を見て、ホットロッド。
 「司令官…元気ないな」
 「ホットロッド、司令官を信じるんだ。整理が付けばいつもの司令官に戻る」
 「とっつぁん…有難う。じゃあ早速、これ保管する」
 さっきまでの暗さはどこへやら、ホットロッドはシルバーボルトやラチェットと一緒に台座を運び始めた。だがジェットファイヤーは、
 (司令官、これで何か考え込まなければいいけどな)
 と、コンボイの事が気がかりだった。
 皆が寝静まった頃、コンボイは中々眠れず、基地の中を一人歩いていた。さっきの台座が気になって仕方がなかった。
 (本当に願いがかなうなら…ダメだ。そんなの…でも…)
 願うとするなら、そう…亡くなったスタースクリームに本心を伝えたい、そしてメガトロンを何とか助けだしたい。その気持ちは本当だけど、今は進まなければ…と何度も言い聞かせても中々気持ちの整理がつかない。ジェットファイヤーはそれに気づいているのか、養生するように言われる。ラチェットやホットロッドも気遣ってくれる。皆、自分の事が心配だというのは伝わっている。
 「私は…本当にどうしたいのだろう…」
 胸に手を当てるが、そこにはマトリクスはない。と、その時。妙な声が聞こえた。
 シ…イ…ミツケ、タ…キョウコ…デ、モロ、イ…デモ、ドコカ‥ヒカ…レル…タマシ…イ…
 (あれ?)
 気のせいかと思ったが、確かに何か聞こえた。そして今度は白い光が見えた。その先は件の台座がある場所だった。嫌な予感しかないのに導かれているかのように台座の保管場所へ向かった。
 一方、ジェットファイヤーは…実は寝ておらず、データ整理と報告書をまとめていたのだ。
 「あーやっと終わった。あれ?」
 足音が聞こえたので何事かと見下ろすと、コンボイがいた。しかし彼は気づいていない。だが向かっている場所はすぐ分かった。
 「いやな予感しかしないな…」
 飛べば駆動音で皆を起こしかねないため、仕方なく一番近いエレベーターを使うことにした。
 ―保管場所
 やはり台座は光っていた。
 「声は…ここからだと思うが…。しかし、なんでまた光って…」
 と考えていた、その時。
 ヨコセ…ソノ…タマシイ…
 「え?」
その後光に包まれ、そこで意識は途絶えた。その隙に台座から剣が飛び出て倒れたコンボイを殺そうとしていたが、ジェットファイヤーが駆け付け
「やらせるかよ!」
 と、盾を投げつけ剣を弾き飛ばし、その1本を像に投げつけたが、同時に台座と像は消えてしまった。
 「消えちまった…は!今は司令官の安全を…え??」
 目の前にいる子供…自分が慕ってやまない司令官がそのまま小さくなった姿だった。あれ?まさかさっきの像のせい?とかいろいろ考えていたが、
 「司令官を部屋へ戻さないと‥寝ちゃっているし」
 「…ごめんなさい」
 「司令官…やはりスタースクリームとメガトロンの事で…」
 抱っこしたものの不安そうなので、頭をなでると少しだが震えが収まり、安心した。
 早朝。緊急事態ということで皆を呼んだ。
 「副司令…どうしたんで…!!」
 「夜中、司令官が小さくなった。それと同時に台座が消えた」
 それはサイバトロンメンバーによる台座の捜索とコンボイの受けた呪いの解除、喪失の悲しみを越える試練の始まりでもあった。
 オマケ
 副「司令官…」
 司「…」
 副「(頭撫でながら)本当は凄く辛かったんですよね」
 司「うん…でも、でも…」
 副「分かっています。乗り越えようとしていたんですよね。それはそばにいて伝わっていますから」
 ホト「司令官、その…辛い事あったら言ってください!俺助けになりたいんです」
 司「ホットロッド…有難う…ぐす」
 後書き
 一応、大まかな流れは考えていたけど…暗すぎて没にした子供化ネタの元です。司令官は何かとおびえてばかりでした。ネタに起こした方も最初だけ暗かったのは、その辺の名残で。司令官苛めちゃうなーと思って、辞めたんです。まー、子供化も十分いじめだけど(おい)。クワガタンクとかスタスクいないと、寂しいよー。

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