診断メーカー「三時間以内に1RTされたら、床の上で、笑いあって髪に触れるヒカミ版クロリンをかきましょう。」の結果から。例の喫茶店話第3弾。女性向けだと思うので閲覧注意。
「あー、カーペットのもふもふは良いなぁ。それに炬燵最強」
「だからってゴロゴロするな、風邪ひくぞ」
寝転がっている状態のクロウにリィンは毛布を渡した。因みに年末年始は休業なのでリビングでのんびり過ごしているが他のメンバーは買い物のため外出中。さっきまでリィンの手作りシフォンケーキと紅茶のセットを食べて、ほっこりしていた。
「お前のシフォンケーキと紅茶で俺は幸せだー」
「風邪ひくことになったら、ただじゃおかないぞ」
「すみません、起きます」
以前風邪を引いたときリィンは献身的に看病していたのだが、お休みのチューと調子のいいことを言って怒らせてしまい、熱自体はすぐに引いたがそのあとが大変だった。こがした料理しか出さない、口は利かない、鉄拳が降ってくると周囲は必死で説得して漸くリィンのへそ曲がりは収まった。
「けどよぉ、こうしてのんびり年を越すって言うのも良いな」
「うん…。それもだけど最初に出会った年にユミルへ来てくれて嬉しかった」
あの時はエリゼと3人で雪かきを終えて、足湯に浸って何気ない話をしたのは今でも覚えている。クロウは後からテオやルシアに聞いたが、あれだけ明るく振舞うリィンは初めてだったらしい。よほど養子という立場に引け目を感じてしまったのだろう。今でも少しその節はあるものの、大分よくなっている。現にこうして笑えるようになったのを思うと、大きな進歩だろう。嬉しいとつい彼の頭を撫でてしまうのだった。
「クロウ…どうしたんだ、急に?」
「甘ったれリィン君の成長を喜ばしく思っているだけだっての…って、おい!お前まで何で俺の髪弄っているんだよ!?」
「偶にかき回すから、その仕返し」
床屋行けばいいのに…とリィンは突っ込みながらクロウの髪をいじり始めれば、クロウはその分リィンの髪をかきまわす。互いに辞めろと入っているが、どこか嬉しそうに笑いながらやっていたのだった。が、買い物から帰ってきたアリサの一言でぴたりとやんだ。
「はいはい、仲が良いのは分かったから、その辺にしておきなさい」
「あはは、ごめん。アリサ、おかえりなさい。あ、いい匂いじゃないか」
とリィンが言えば、トワは抹茶のロールケーキとフレーバーティ数種類買ってきたことを2人に教えた。
「トワ~ありがたいぜ!じゃあ片付けと用意するから待っていてくれ」
クロウは立ち上がると棚から食器を取り出し、ポットのお湯を沸かし直した。その間、他の皆で買ったものを整理していた。
「これだけ買いだめしたから外出しなくても大丈夫だろう。リィン君の手料理が待ち遠しいなぁ」
「年末は様々な文化の料理を作ろうと思っていますので、楽しみにしてください」
その言葉にエリオットは目を輝かせて手伝いを申し出た。
「エリオットの作るお菓子ってどれも程よい甘さだから楽しみなのよね。今日は和洋折衷にするの?」
「うん、そんな所かな」
「じゃあみんなで一緒に作ろうよ」
とワイワイ話しながら食材を冷蔵庫に詰めて、日用品を倉庫やリビングなどにしまった時にクロウはロールケーキと紅茶の用意を終えていた。
「トワ・ゼリカ・アリサが選んだフレーバーティにしてみたぜ」
「果物の香りが良いな」
炬燵に集まり、皆でフレーバーティの香りと抹茶ロールの味を堪能しつつ、雑談で盛り上がり、ボードゲームで盛り上がり、年越しパーティをして、無事に1年を過ごす。リィンはクロウとの出会いでこんなに楽しく生活できたといつも感謝しているというがクロウも嬉しいのに素直じゃないため、適当にリィンの頭を撫でてはぐらかしているのだった。
おまけ
ジョル「リィン君、今年も呼んでくれてありがとう」
リィン「いいえ、ジョルジュさんにはいつもお世話になっていますし」
マキ「僕も導力機関係で相談に応じていただき感謝しています」
ジョル「マキアス君も美味しいコーヒーの差し入れ、嬉しいよ。甘いものと一緒だと丁度いいんだ」
マキ「あ、有難うございます」
クロウ「リィンの料理はいつもうめぇ!嫁にしたい女子増えるだろ?」
リィン「あのなぁ…」
トワ「リィン君の料理って気持ちが伝わるから私大好き」
エリ「そうですね。あー、このチキン柔らかい」
アン「ライスと野菜を詰めるとは…これは楽しめるね」
クロウ「そうだよなー。ポタージュも濃厚で最高」
リィン「気に入っていただけたようで何よりだよ」
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