ロックマンX:SS第7弾 ※岩本版を、ちょいと…


 『陰る空、渦巻く感情』
 「終わら…ん…ね…」
 スパイダスの言葉が、あれ以来、頭から離れずにいた…。カギキラの一件から、毎度あの戦いの夢を見る。戦いは終わらない、人が不完全である限り、レプリロイドも然り…。だが俺は人を信じる。
 「あれ、エックスさん?」
 「ホーネックじゃないか、大変そうだね」
 「全くですよ…隊長が…ってすみません。エックスさんが1番辛いと言う状況下で…」
 エックスはゼロを止めようとしたが、引き金を引かなかった…否、引ける訳が無かった。だがゼロは斬ったのだ。当然、イレギュラー認定をされ、今でも指名手配中である。それでもエックスはゼロを信じている。だが彼自身自覚のないまま、何か―何かが崩れていきつつあったのだった。
 「ううん、ホーネック…有難う。俺は大丈夫だから。気遣い有難う」
 「だと良いのですが…って、あぁ!すみません。これから会議に出るので失礼しますね!」
 副隊長である身、隊長代理として多忙となる(そうでなくとも日ごろ、慢性的な人材不足とハンターの激減で疲弊している)。軽くお辞儀をして彼は去った。
 「ゼロ…何処に居るんだよ…?いつも俺に心配かけさせやがって、と言っていた君が俺に心配させて…」
 「エックス、そこにおったか?」
 「博士…何か?」
 「唐突じゃが、ここへ行って欲しい」
 ケインからディスクを渡され、見てみれば使われなくなったバイオラボラトリーの異変を知らせる内容であった。裏が在る可能性が高い。彼は即座に思った。
 「分かりました。すぐに行ってきます」
 「任せたぞい」
 エックスはケインに礼を言って、アディオン収納庫へ急いだ。
 誰も居なくなった休憩室。ケインはため息をついた。
 「ゼロの奴め…はよぉ戻ってこんかい。エックスの怯えと苦しみの狭間におる。それを何とかできるのは、お前だけなのにのぉ…」


 岩本版X4第5話突入前です。踏んだり蹴ったりなエックスの話…。あれは、酷かったなぁ…。
 とまぁ、それはさておき、世にも珍しいエックスとホーネックの会話です。皆から心配されています。そりゃあ…あんな出来事で心配しない奴は居ないと思います。例の「ズバっと斬られた事件」です。
 2008年6月5日のコレを参照にして下さい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました