ギャラフォSS・第4話

 ホップ「このSSはツイッタ上で挙げた子供化ネタをSSに起こしたものです」
 バクギル「なお小ネタとちょっと違う所や無理のある設定に曖昧な時間軸なのでご了承ください」
 ベク「上記の事を承知出来たら閲覧を」



 第4話「それぞれの想い」
 ここでは少し時間をさかのぼる。それは泣き疲れたドレッドロックを抱っこしたがっていたベクタープライムの事…。
 「ベクタープライム、すごく張り切って面倒見ているよね」
 「お爺ちゃんと孫ね」
 コビーとローリはホップ達を見ながら、そんなことをつぶやいた。なおドレッドロックはまだ寝ている。ギャラクシーコンボイも特に咎めなかった。
 「取りあえず実務の代理はこの辺にしておき、副司令代理を誰にするかは後日決める」
 「了解」
 翌日。ギャラクシーコンボイとドレッドロックは副司令代理を誰にするか話し合っていた。エクシゲイザーたちに会いたくないのを察して、ドレッドロックの部屋でやることにした。あの説得が効いたのか、ギャラクシーコンボイには打ち解けるようになった。
 「移民トランスフォーマーの一件はライブコンボイとオートボルトに任せたのは了解しました。他の仕事も。けど副司令の代理は…う~ん」
 「どうしたものか」
 これには二人も頭を悩ませた。なんせ司令官に次ぐ地位だ。他の仕事のようにぱきまき決められるものではない。が、ドレッドロックは思い切ってみた。
 「この際、2人にしてみます」
 「というと?」
 「ベクタープライムとガードシェルです。ベクタープライムは総司令官と一緒に行動していますし、はっきり意見を言います。あの力とマトリクスは欠かせませんから。ガードシェルは長いですし、総司令官の補佐も大丈夫かと」
 「分かった。私の方から皆に伝えるから君は休んでいるんだよ、いいね」
 「は、はい」
 ドレッドロックの頭をなでてからギャラクシーコンボイは退室した。
 「…なんだろう?一人だと急に体が重くなる…」
 その呟きはギャラクシーコンボイも聞いており、代理の件と一緒に皆に伝えたのである程度解消されたのだった。
 それからというものベクタープライムはローリたちからすれば、かなりのジジ馬鹿炸裂になっていたが、相談役として真面目にやっていた。ホップ達の扱いを見ていると、自然と任せられるところがあったのであろう。
 「少しずつだけど皆に話すようになったみたいだね」
 「はい。今まで立場が立場だけに言えない事が多かったのですが、辛い事とか不満だったことを言ったら何となくですが胸のつかえがとれた気持ちです」
 日頃から心配や忠告をしても聞き入れてくれない、わがままを言いだすなど、会いたくない理由を一通り言ったらしい。子供達も例外ではなく自身の本音をしっかり語ったうえでわがままを言われて困っていたことを語り、勝気の過ぎるローリも今のドレッドロックに対して流石にわめくことはせず黙って聞いていた。
 「君はもう少し怒っても良い位だけど、そこでギャラクシーコンボイのために頑張るところはらしいと言えばらしいと思う」
 「そうですか」
 「そんな君だからこそ副司令になれたと思う」
 照れくさそうに笑うとベクタープライムはドレッドロックを抱き上げ、部屋まで連れて行った。
 その頃、バックギルドは自室にてドレッドロック用のビーズクッションを作っていた。因みに素材は大佐のつてで手に入った。
 「こういう場合、筒型にするか丸にするか…悩むな」
 「あの時の大佐は本当にすごかったよね…」
 バックギルドは特に気にせず作業に取り掛かっていたがコビーは素材の量に圧倒されつつもバックギルドに尋ねた。
 「ねぇ、ドレッドロックはみんなの事嫌いになったの?」
 「それは違うと思う。副司令は些細な理由で他人を嫌う性格じゃないし、今は小さくなって自制できたことができなくなって混乱しているだけだから。落ち着くのに時間はかかると思うけどね」
 「そりゃ、スピーディアの一件は悪かったと思うけど…」
 「そう思えるなら十分だって。で、コビー。クッションは筒っぽいのと球体とか丸っこいデザインが良いと思うけど、君はどっちの方が良いかな?」
 「うーん…幅広な筒かな。まだ恥ずかしがり屋だし顔隠すにはちょうどいいかも。こう、抱きしめるタイプ」
とコビーは上着を脱いでそのイメージを伝えれば、ドレッドロックは人間でいう5歳ほどまで幼くなったことを思い出し、それを思うと幅広い筒型にすることが決まった。こうして手先が器用な二人のアイディアの出し合いにより、ビーズクッションは完成したのであった。
 エクシゲイザーはコビーの好きな場所で自分のやったことが軽率だったのを反省していた。あれだけ怖がっていたのに面白そうだからと辞めなかったのと、日頃自分たちがいかに彼を軽く見ていたのか、また職務の重さとギャラクシーコンボイが信頼している理由を知り、気づいていない事が多かったのを思い知らされた。ファストガンナーも限度を超えた悪戯の上に軽い理由でモルモットに選んだことを深く後悔しているが、今でもドレッドロックは会いたがっていない。当然だ、この事態を招いた張本人なのだから。ソニックボンバーの時は酷く、ファストガンナーは無視を決め込んでいるが、こちらは手近にある廃材を投げつけようとしたため、さすがにこれはガードシェルが諌めた。
 「ドレッドロック…あんなに周囲の気遣いをしていたんだな…俺酷いことしちゃった」
 「そう思うなら、その気持ちを伝わるまで伝える事だな」
 後ろからニトロコンボイが彼の背中を思いっきり叩いた。
 「ドレッドロックは思っているほど弱くはない。むしろギャラクシーコンボイを支えるためならいつだって真っ直ぐな気骨でいられるしっかり者だと思うぞ」
 「そうか…うん、わかった。俺ちゃんと伝える」
 叩かれた部分をさすりながら元気よく答えた。そんな様子をライブコンボイは温かく見守っていたのをニトロコンボイは気づいていたが、エクシゲイザーは気づいていなかった。
 その頃、ドレッドロックはというと、バックギルドに呼ばれて彼の自室にいた。
 「これ、僕に?」
 「そうです。こういうものがあると落ち着くと思いますよ」
 「あ、有難う…」
 嬉しそうにクッションを抱きしめると、コビー達は申し訳なさそうな表情でドレッドロックに言った。
 「あの…勝手にスピーディア行ってごめんなさい」
 「私も…アニマトロス行きたいって我儘言って行かせない理由を勝手に勘違いしてごめんなさい」
 手伝いをしたと思われるコビーとローリの様子を見て、2人なりに気持ちを伝えたいのは分かったのだが気持ちの整理がついておらず、返事はしなかった。
 「お兄ちゃんたち、ドレッドロックが子供になって何とかしたいって気持ちなの分かってあげて」
 「バド、その辺にしてあげて。副司令だってその気持ちは分かっているから」
 ですよね、と声をかければドレッドロックは無言でうなずいた。
 後書き
 閑話休題。マイ伝司令官と比べて物凄く喋っていません副司令。おとなしいけど別に無口じゃないはずなのに、なんでかこうなった…。ベク様はジジ馬鹿で行きます。エクシゲイザーは反省するタイプだと思うよ、自分の事が分からないほど未熟じゃないし。

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