ホップ「このSSはツイッタ上で挙げた子供化ネタをSSに起こしたものです」
バクギル「なお小ネタとちょっと違う所や無理のある設定に曖昧な時間軸なのでご了承ください」
ベク「上記の事を承知出来たら閲覧を」
第6話「暗雲」
エクシゲイザーはその日からドレッドロックとよく遊ぶようになった。むろん任務はしっかりこなしつつ、バックギルドも誘っている。だがドレッドロックはノイズメイズの一件を思い、外出を控えるようになった。
「すっかり仲良くなったのですね」
「意外と頑固者だからね、彼は。少しずつだが、こうしてみんなと一緒にいる時間が長くなったのは嬉しい限りさ」
ファストガンナーの前ではいまだに無視を決め込んでいるものの、他のメンバーに対してぎこちなさは大分薄れてきた。ソニックボンバーには相変わらず物をぶつけようとしているが。
「で、私に伝えたい事とは?」
「はい…あいつが寝ている間に調べていましたが半月くらいで戻れそうなのが分かりました」
「そうか…」
それまで守り抜ければ良いのだが…と不安をぬぐいきれないギャラクシーコンボイだった。
所変わってデストロン。スタースクリームはノイズメイズを罵りつつも子供になった情報を聞き、面白そうだと思っていた。
「社会的地位も文句はないからな。それに子供になったとなれば、誘拐もたやすい」
「ですよねー」
まだ殴られた跡が痛かったらしく、頭をさすっているノイズメイズ。
「お前の事で一層警戒しているからな。そうやすやすと外出させまい」
「う…」
尤も子供であろうかなかろうが人質の価値は変わらない、とスタースクリームは呟きつつもその機会を粘り強く待っていた。
一方、サイバトロン基地。
「その様子だと大分落ち着いてきたようだね」
「はい。ファストガンナーとソニックボンバーを許せる気になれないままですけど…」
「(迷いが生じているな‥)でも無理だけしない事。良いね?」
ギャラクシーコンボイはそっと頭をなでると、ドレッドロックは嬉しそうにうなずいた。
数日後。バックギルドに貰った鍵のペンダントを落としたらしく、必死で探していた。心当たりのある場所は探したが見つからない。その最中、会いたくない仲間と会ってしまった。ファストガンナーだった。
「どうしたんだ?ドレッドロ…」
「な、なんでもない…」
警戒心むき出しにして否定するが、放っておけないのも事実。諦めずにファストガンナーは尋ねた。
「探し物なら私も探すから、一緒に…」
「やだ…ファストガンナーと一緒に探すのは絶対ヤダ!」
と彼の手を払いのけ、裏口の方へ出て行ってしまった。
「しまった!…総司令官、ファストガンナーです。ドレッドロックが外へ…」
「あ、どうしよう…。誰にも言わずに外出ちゃった…」
ファストガンナーから逃げたい一心でステルスコーティング外まで出て行ったらしく、後悔するドレッドロック。ギャラクシーコンボイに真っ先に連絡しようと通信を入れた。
「総司令官…すみません、勝手に外出て行ってしまって…」
『ドレッドロック、無事なのだね!?』
「は、はい。今から帰りま…」
途中で通信は切れてしまい、不審がるギャラクシーコンボイ。
『ドレッドロック…ドレッドロック!?』
「お前の大事な副司令は私が預かっている。返してほしいのなら一人で来い」
『スタースクリーム!彼をどうする気だ!!』
聞き覚えのある低い声にギャラクシーコンボイは声を荒げた。スタースクリームなのはすぐ分かった。
「チップスクエアもついでにもってこい。…しかし随分と可愛らしい姿になったな」
『ふざけるな!少しでも危害を加えるなら容赦はしない!』
「そうカッカするな。良いな、一人で来い。これは絶対条件だ」
一方的に通信を切ってスタースクリームは飛び去った。
その誘拐されたポイントまでギャラクシーコンボイとファストガンナーは駆けつけた。そこには座標のデータが記された杭があった。辺りは特に荒らされておらず、一瞬で気絶させたのは目に見えていた。
「すみません…探し物をしていたから一緒に探そうと声をかけたばかりに…」
「それはお前の所為じゃないし、過ぎたことを言っても仕方ない。奴のいる場所はここから少し離れた小島か」
杭にあるマップを見て、もしもに備えたメンバーは決められている。と、思わざるを得なかった。
―スタースクリーム
「寝ていますね」
「中身は子供そのものだ。こんな幼児と交換でチップスクエアを手に入れる事が出来るなら、これほど嬉しいことはない」
檻の中で眠ったままのドレッドロックを見てスタースクリームとノイズメイズは笑いが止まらなかったが、たまたま偵察していたクロミアとサンダークラッカーはこれを見て、
(面白いことになっているけど、何だかせこいわね…)
(だな)
とあきれるしかなかったのだった。
そんな中、サイバトロン基地では救出作戦を立てていた。
「くそ!子供誘拐とか卑怯なことしやがって!」
「全くだ」
だが落ち着け、とガードシェルはライガージャックと同じ気持ちになっているエクシゲイザーをなだめた。
「総司令官!私も行かせてください!もとはと言えば私の責任ですから、私も一緒に」
「行くのは私だけだ。それにお前は飛べないだろ。行くと言っても飛べるものでなければ難しいだろ」
それを言われて、ファストガンナーははっとした。がギャラクシーコンボイは続けた。
「行くまでに何かしらの罠が考えているはずだから、それを考えれば複数で行った方が良い。あの島へ行くのは私だけだと言っているが道中誰も来るな、とは言っていないからね」
そんな屁理屈が通用するのかよ、と誰もが思ったが確かに誰も言っていないのだから、突入はギャラクシーコンボイでその待機・陽動班をどうするのかから取り掛かった。
「俺とニトロコンボイとソニックボンバーで陽動か…絶対助けないと」
「そうだな」
陽動班はニトロコンボイ・エクシゲイザー・ソニックボンバーチームとオートボルト・ライガージャック・ファングウルフチーム、待機班はライブコンボイ・ガードシェル・ファストガンナー・ベクタープライム、バックギルドは基地でオペレーターと決まった。
「にしても子供狙うなんて、せこいにも程があるよなー」
「全くだ。どこかのバカコンビと同レベル」
ファストガンナーはあの後、ドレッドロックの持っていた鍵を探していた。ひょっとすると…と思い彼の部屋に入ってみると、ベッド下に青いものが光っていた。
「見つけた…多分大事に握っていて寝ているときに落としてしまったんだな」
この鍵のためにも、己自身の過ちを償うためにも、助けに行く決心を一層固めるファストガンナーだった。
後書き
外へ出てしまう理由づけ…ものすごく苦しいのは承知でこうしました。感情任せになると周囲が見えなくなる感じ。因みにスタスクは別にショタコンじゃありません。因みに最初はギャラクシーコンボイ単独で突入するものでしたが、ファストガンナーのやり取り書いていくうちにファストガンナーに変更しました。後、マスメガ様一行だったのをスタスクにしました。化けたなぁ、このSS…。
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