ギャラフォSS・第5話

 ホップ「このSSはツイッタ上で挙げた子供化ネタをSSに起こしたものです」
 バクギル「なお小ネタとちょっと違う所や無理のある設定に曖昧な時間軸なのでご了承ください」
 ベク「上記の事を承知出来たら閲覧を」



 第5話「気の区切り」
 「副司令、これを…」
 「?」
 バックギルドはドレッドロックの首に何かをかけた。鍵の形をして、中央の石が青く綺麗に光っているように見えた。
 「もしもの事がありますから、これでシールドを出して身を守れますよ」
 「あ、有難う」
 バイザー越しの瞳は嬉しそうに光らせていた。その様子を見て地球の幼児みたいだなー、とバックギルドは思った。ライブコンボイも手先の器用さを感心しつつ、一緒に外へ出て行った。
 「あんまり遠くへ行っちゃいけないけど、こうして少しでも外出できるのは嬉しいです」
 「そうだね。ずっと中にいては気が滅入るものだからね」
 外へ出ないのもギャラクシーコンボイがそれを許可しないのもドレッドロックは理解していた。それはデストロンの襲撃で自分を守れる保証が確実とは限らないからである。それにそのことで煩わせたくないため、外出の事を口に出さなかった。が、ギャラクシーコンボイはそれを許したのだ…というか、ギャラクシーコンボイ自ら外へ出ることを提案してきたのだ。それは意外だった。外へ出たい気持ちはあったが、それ以上に自分の話を聞き、気遣ってくれるベクタープライム達の優しさに感謝しているから。でもギャラクシーコンボイは窮屈な思いをさせたくなかったという心遣いだと気づき、こうして散歩をしているのだった。
 「大分明るくなってきたね」
 「そ、そうですか?」
 「恥ずかしがり屋だけど最初の頃を思うと、大分しゃべるときは喋るし、素直になっているさ」
 ライブコンボイは彼を膝上に乗せながら答えた。目の前の湖を見る。自分が知っている湖でもここは不思議と癒される。ドレッドロックも暗い気持ちがどこか流されていく感じがして、しばらくここにいた。
 「それにクッション抱きしめる君は凄くかわいいと思うよ」
 「そ、それ言わないでください…。確かに落ち着くのですけど…」
 完全に照れて何も言えなくなったのを見ると、ライブコンボイは子供らしくてかわいいな、と思いつつ少し笑った。
 その頃のエクシゲイザーとガードシェルはデストロン達の動向を気にかけつつもプラネットフォースの手がかりを探すため一緒にいた。
 「ドレッドロック…デストロンに襲われないか心配だよ。子供だってのに外出だなんて…」
 「そこまで遠出はさせないはずだが心配と言えば心配だな」
 なんて話しているそばから不穏な気配に二人は警戒した。
 「良い事聞いちゃった」
 「!…ノイズメイズ!」
 「じゃあ、そういう事で…トランスフォーム!」
 言うが先か、ノイズメイズはジェット機に変形してその場を去って行った。すぐさま、ガードシェルはライブコンボイの元へ駆けつけエクシゲイザーは通信を入れた。
 「ライブコンボイ!大変だ!」
 『どうした、エクシゲイザー?』
 「ノイズメイズがドレッドロックの事を狙っている!だから早く基地戻るんだ!俺も向う!」
 『分かった。さっきから可笑しい気配を感じていたからね。ありがとう』
 通信を切って、エクシゲイザーはすぐに装甲車に変形して二人の元へ急いだ。
 その頃のライブコンボイは…、
 「ここに隠れていなさ…」
 「はい、いっただき~」
 ノイズメイズはライブコンボイを押しのけ、ドレッドロックを持ち上げた。
 「いやー、サイバトロン軍の副司令がこんなに小さくなって…今後の事を思うと良い人質になるな」
 「やだ…放して!怖いのやだ…」
 「ダメー。じゃあこれで退さ…」
 と、飛び去る直前で何かしらの駆動音と叫び声が聞こえた…しかも自分めがけて。よく見ると、装甲車…とブルドーザー。このフラグはやばい、自分はひき逃げアタックされる。そんな恐怖心を見せた隙にドレッドロックはノイズメイズのみぞおちを思いっきり蹴飛ばして、なんとか脱出した。ノイズメイズはエクシゲイザーのタックルをもろ喰らって、ボロボロだった。
 「幼児誘拐とはいい度胸だなー、変態ジェット機があああああああ!!」
 「男の風上にも置けないな」
 ガードシェルは変形して、ライブコンボイとドレッドロックの安全を確認した。エクシゲイザーはまだ変形しない。そのままのしかかって、ノイズメイズをボコボコにしていた。
 「ドレッドロックに手を出すな!いじめるな!誘拐するな!この変態」
 「いでででででで!変態言うな!紳士な誘拐戦士と呼べ!!」
 「うるせぇ!」
 説得力のない名乗りにとうとう切れてしまい、イグニッションを使ってノイズメイズを吹き飛ばした。どこぞのバカよろしく、きらんと呟きながら。これにはガードシェルもライブコンボイも呆然としているしかなかった。
 「ドレッドロック、大丈夫!?ノイズメイズに変な事されなかったか!?」
 「だ、大丈夫…あ、エクシゲイザー有難う」
 「そんな…俺こそ軽いノリでいじめてごめん!許してほしいって言いたいんじゃない。本当に謝りたいんだ。まだドレッドロックからすれば許せない気持ちだろうけど、俺ずっと後悔していたのは本当だから…えーと、そのー」
 自分でも何を言っているのか分からなくなったのか、段々混乱してしまうエクシゲイザーにドレッドロックは笑いながら抱き着いた。
 「エクシゲイザー。こうして助けてくれただけでも十分伝わったよ。そこまで意地ははらないって…。本当にありがとう」
 「ドレッドロック…」
 その様子にライブコンボイ。
 「ニトロコンボイの言った通りだね。ちゃんと伝わったじゃないか」
 「そうだな…ん?何でライブコンボイがその事知っているんだ?…あ!!まさか…」
 「?」
 自己反省会を聞かれていたのを諭し、エクシゲイザーは顔真っ赤にしてライブコンボイに突っかかったが、ガードシェルもドレッドロックも笑いながら彼をなだめた。
 サイバトロン基地へ帰還すると、ギャラクシーコンボイはエクシゲイザーとドレッドロックが打ち解けている様子を見て安心した。
 「総司令官!ただいま戻りました」
 「戻りました」
 「ノイズメイズの襲撃に遭いましたが無事、撃退できました」
 「そうか…皆ご苦労だった。エクシゲイザー、ドレッドロックを守ってくれてありがとう」
 「凄かったんですよ、総司令官」
 「確かに凄い罵詈雑言と突進力だった」
 と、ガードシェルが茶化せばエクシゲイザーは恥ずかしさのあまりに黙り込んでしまった上、固まってしまった。
 で、ノイズメイズはというと、
 「何が紳士な誘拐戦士だ。バカか貴様は」
 「大きなお世話です」
 スタースクリームに物凄く罵られていたそうな。
 後書き
 少しずつ気持ちに余裕が出てきたこともあり、ここで漸く和解。ちゃんと反省していることを伝えたいけど、しどろもどろになるのがエクシゲイザーだと思う。ノイズメイズをネタに走らせてすみません。どうしても後半の奴はギャグ目立つゆえに…というか、中の人は後のゴリラだしな。まーいっか(おい)!

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