戦国無双4SS→書けたらいいなー的な話 「決別の桜」

無双シリーズ

 書けたらいいなーって位なので、ご注意。



 ―信之サイド・朝
 大阪の戦から3年。信之は亡き弟・幸村が咲かせた花を守るべく、奮闘していた。時期は丁度、幸村の3回忌といったところか。こんなうわさがあった…。
 「深紅の鎧武者の幽霊が遅咲きの桜にたたずむ?」
 「最近、その事で街が騒がしいのです。何がするわけでもなく、ただボーっとしているそうです」
 信之も稲姫も眉唾物だと思っていた。しかし、ここからがある意味本番。稲姫は続けた。
 「その特徴ですが…短い黒髪、長身、赤い鉢巻との事です」
 「!!…幸村?」
 眉唾物だと思っていたことが真実かどうか確かめる切欠がそこだったのだ。
 「稲、今夜は件の桜の所へ行ってくる。家の事は頼む」
 「そういうと思っていました」
 稲姫は包みを開けた。そこには自分が戦に挑む時に着ていた着物と幸村の形見であるお守りと鉢巻があった。
 「信之様が幸村を失って苦しみながらも乗り越えようとしているのは分かっていますから。ちゃんと確かめてください」
 「すまない、稲…」
 ―兼続サイド・昼
 その一方、兼続は例の噂を耳にして大坂へ向かう途中だった。
 「平穏だが私はどうしても晴れぬ日々が続いている…と言ったら、三成に怒られそだな」
 「兼続さま?」
 「何でもない。さあ行こう」
 ―政宗サイド・夜
 「屋敷の桜では何故か、1本だけ遅咲きがあるな。まるで大坂で咲いていた桜みたいじゃな」
 「政宗様?」
 「梅か…父を思い出すのか?」
 「はい」
 政宗はあの後、幸村の遺児を見つけて保護し、片倉家の養子にした。流石に真田の姓を名乗るははばかるため、片倉と名乗っているが。
 「儂からすれば頑固な大ばか者じゃが、己の信念を最後まで貫く頑強な精神こそ徳川を恐れさせたかもしれぬな」
 「私は父上を誇りに思っています。頑固で抜けている所はあったけど真っ直ぐで伯父上を尊敬していました」
 「それだけの元気と気概があれば、お前は大丈…!!」
 そんな談話をしていた時、唐突に風が吹き例の桜は月光で淡く光っているように見えた。今までそんなことはなかった…と政宗は思った。
 「なんじゃ…この桜吹雪は?」

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